ザ・グレンリベットは、スコットランドのハイランド地方にあるスペイサイド地区マレーで生産されるスコッチ・ウィスキーです。
ザ・グレンリベットは、様々な国際的酒類コンペティションで高い評価を受けており、世界で一番売れてるシングルモルト・ウィスキーとして知られています。
その特徴は、柑橘系の爽やかな香りとはちみつや洋ナシ、キャンディのような香り、はちみつとビターオレンジの芳醇な味わいです。スムーズでバランスの取れた飲み口は世界のウィスキー愛好家を楽しませています。
本記事では、ザ・グレンリベットの味わいや特徴、種類、歴史をご紹介します。
記事の最後では、ザ・グレンリベット以外におすすめしたいスコッチ・ウィスキーをご紹介していますので、ぜひ楽しんでみてください。
ザ・グレンリベットの特徴
ザ・グレンリベットの特徴は、「シングルモルトのお手本」と称賛される完成された味わいと、製造過程で使用される水が引き出す香りや味わいです。
完成された伝統の製法
ザ・グレンリベット特徴は、華やかな味わいとバランスの取れた飲み口、甘く芳醇な飲み心地です。蒸留所ごとに強烈な個性を持ちますが、ザ・グレンリベットはウィスキーに不慣れな人でも飲みやすくなっています。その特徴を作り出しているのは、創業から変わらないレシピによるもので、その製造工程の完成度の高さが分かります。
ジョージの湧水を使用
ザ・グレンリベットは、その製造工程において、地下200メートルの水脈を源泉とするジョージの湧水を使用しています。この湧水はミネラル分が豊富な硬水で、特有の香りやフルーティーな味わいを引き出していると言われているのです。
おすすめの飲み方
ザ・グレンリベットは、ストレート、トワイスアップ、ロック、ソーダ割り(ハイボール)とオールマイティーに楽しめる銘柄です。
ボディがしっかりとしているため炭酸で割っても形が崩れにくいのも良い点です。
若い年数の12年に関してはソーダ割り(ハイボール)やロックで味わいの変化を楽しみ、年数の長いものはストレートとトワイスアップで香りを楽しむという飲み方が良いと思います。
ザ・グレンリベットの種類
ザ・グレンリベットは、柑橘系の香りが特徴的で、はちみつのような甘みが、スコッチ・ウィスキー初心者にも楽しんでいただけます。ここでは、ザ・グレンリベットのラインナップからおすすめのものをご紹介いたします。
ザ・グレンリベット 12年
「ザ・グレンリベット 12年」は、セカンドフィル以降のバーボン樽とアメリカンオーク樽で12年以上熟成させた原酒をブレンドした逸品です。レモンやオレンジといった柑橘系の香りが特徴的で、はちみつのよう甘みがありウィスキー初心者にもおすすめのスタンダードなボトルです。
ザ・グレンリベット 15年フレンチオーク・リザーブ
「ザ・グレンリベット 15年 フレンチオーク・リザーブ」は、アメリカンオークのバーボン樽とヨーロピアンオークのシェリー樽で15年以上熟成させた原酒をブレンドし、更にフレンチオークの新樽に入れて熟成させた逸品になります。柑橘類の香りを残しつつ、マンゴーのような甘みとシナモンのようなスパイシーさを楽しめます。
ザ・グレンリベット 18年
「ザ・グレンリベット 18年」は、3種類の異なる樽で18年以上熟成させた原酒をブレンドした逸品です。フルーツとフローラルな香りを凝縮したような甘い香り、リンゴのような酸味とはちみつのような甘みが複雑に絡み合った、奥行きのある味わいを感じられます。
ザ・グレンリベットの歴史
ザ・グレンリベットは、密造酒の一大生産地であったこの地に蒸留所を持つジョージ・スミスが造るウィスキーの評判を聞きつけた国王ジョージ4世が、1824年に政府公認第1号の蒸留所としたことが始まりです。
この時、ジョージ・スミスは同じ密造酒業者に命を狙われましたが、政府公認を受けたことにより密造酒時代は終わりを告げ、スコッチウィスキーの新しい時代が切り開かれたとされています。
その後、スミスの製造するウィスキーが評判を得ると、「グレンリベット」を名乗る模造品が乱立することになります。そこで、スミスは政府に直訴し、息子のジョン・ゴードン・スミスの時代になって訴えが認められたのです。
1884年、本物のウィスキーであることを証する「ザ」を冠することを許され、「ザ・グレンリベット」して販売されるようになります。これにより、他のウィスキーと差別化を図ることに成功しました。
グレンリベット蒸留所は世界恐慌を乗り切るも、第二次大戦時には一時休業を余儀なくされました。しかし、その後も約200年の伝統的な製法を守り、「シングルモルトの原点」としてのプライドのもとに「ザ・グレンリベット」を造り続けています。
スコッチ・ウィスキー(シングルモルト)おすすめの銘柄
ここでは、ザ・グレンリベットのようなスコッチ・ウィスキーを更に楽しみたいという方におすすめの銘柄をご紹介します。今回は、ザ・グレンリベットと似たニュアンスのものをご紹介しましょう。
マッカラン
マッカランは、世界5大ウィスキーの中でも「ウィスキーの代名詞」とまで称される銘柄です。上品な甘さとまろやかさ、その華やかな香りが最大の特徴になっています。詳細はマッカランのページをご覧ください。
グランファークラス
グレンファークラスは、創業の頃からグラント家が経営を続ける老舗ウィスキーメーカーです。現在では珍しいガス直火焚きによる蒸留を行っていることでも知られます。シェリー樽熟成による芳醇な香り、フルーティーな味わいが特徴です。詳細はグレンファークラスのページをご覧ください。
ザ・グレンリベットのまとめ
ザ・グレンリベットは、ゲール語で「平穏な谷」を意味していると言います。蒸留所が建つ谷はリベット川へ続き、夏には輝く太陽の光が降り注ぐ景色が美しく広がります。その光景はまさに「平穏な谷」の景色であり、その豊かな自然を詰め込んだようなボトルが「ザ・グレンリベット」と言えるでしょう。
本物を証する「ザ」を冠したウィスキーは、長い伝統と誇りを守り抜き現代に受け継がれた本物の味わいをウィスキー愛好家たちに届けてくれています。
蓋を開けた瞬間に香る柑橘系のアロマに、その歴史を感じながら余韻に浸ってみるのも良いかもしれません。
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