アーストンはアイルサベイ蒸留所で作られるシングルモルトウイスキーで、グレンフィディックやバルヴェニーでお馴染みのウイリアム・グラント&サンズが所有しています。
2007年から稼働した蒸留所ということですが、先進的な設備を構え生産量は1400万ℓに上るトップクラス!ポットスチルが16機と周りの蒸留所と比較にならないぐらい大きい蒸留所です。
そんな蒸留所が2018年リリースしたはじめてのヘリテージモデルがアーストン10年になります。
今回はアイルサベイ蒸留所で作られるアーストンの味わいや種類、歴史ついてご紹介しますので、是非ご覧いただけますと幸いです。
アイルサベイ蒸留所の歴史
アーストンを製造するアイルサベイ蒸留所は、スコッドランドのサウスエアシャー、ローランドに位置する蒸留所です。ウイリアム・グラント&サンズ社が所有しているグレーンを蒸溜しているガーヴァン蒸留所の敷地内に建てられています。
シングルモルトウイスキーの需要に対応するために建設されたということもありポットスチルという蒸留をするための装置が合計16基とかなり大規模で、オペレーションも一人で回せるほどオートメーション化が進んでいるハイテクノロジーな点が特徴。
フェノール値の他に甘さ(SPPM)を測定する蒸留所
アイルサベイ蒸留所は、SPPMという甘さの計測指標を用い分析する点が特殊です。PPMと甘さを計測することにより理想的煙たさや甘さを実現するとこができ、ばらつきを抑えることができます。
「ピート」の割合が 022、「スイート」の割合が 019 で科学的に蒸留され、オークの甘さとスモーキーなノートの正確なバランスが魅力でです。
ガーヴァン蒸留所の敷地内には、アイルサベイ蒸留所ができる前はレディーバーン蒸留所が存在しました。こちらは1966〜1975年閉鎖と稼働日数が少なく、ブレンデッドが主だったため幻のウイスキーと言われています。ボトラーズでエアシャーの名前で出回っているものもあるとのこと。
プレネがついており、非常に高価なのでお店で楽しんでみてはいかがでしょうか?
アーストンとは?
アーストンは2018年に発表されたばかりのまだ新しいシングルモルトウイスキーです。スコットランドの美しい自然環境や風景に着想を得ており、新しいブランド名の「Aerstone」は、空気の「Aer」と石「Stone」を組み合わせた造語です。
ポジション的にはシングルモルト入門的な立ち位置のウイスキーになり、比較的にお手頃な価格間のウイスキーで初心者にピッタリなウイスキーです。
シングルモルト入門の中にはNA(年数表記のないウイスキー)も多いですが、アーストンは10年としっかりと年数表記がある点も加点ポイントです。
さすが、グレンフィディックやバルヴェニーを手がけるウイリアム・グラント&サンズといったところでしょう。
アーストンを蒸留するアイルサベイ蒸留所初の年数表記のあるシングルモルトです。ある程度数量が出続ければ、12年、15年、18年とどんどんラインナップが増えていきます。
原酒不足や単純に売れず、すぐにボトルがなくなることでお馴染みウイスキー。
好きな銘柄はしっかり買い支えて無くならないように注意しましょう。
カスクテロワールとは何か
アーストンにはウイスキー初心者でもわかりやすいようにカスク(熟成する樽)の保管場所によって名称をつけております。
海風の当たる場所で保管したものにはシーカスク、内陸で保管したものにはランドカスクとわかりやすい様に振り分けており、どちらも特徴的な味わいがするボトルデザインになっている点も魅力の一つ。
ワインなどに用いられることの多い用語で、ブドウを取り巻く降水量や土質、土地の高さ、日照時間や湿度などの環境要因を指す言葉です。
フランスなど一部地域では、大地の恵みはイエス様の恩恵と考え灌漑に厳格だったり、肥料を制限したり土地が生み出す味わいを厳格な地域もあります。
アーストンのおすすめの飲み方
アーストンはコンセプトのあるシングルモルトということで味わいをなるべく崩さないストレートやトワイスアップがおすすめです。
ストレートだとアルコールがきつい場合は、少しづつ加水してアルコール度数を下げながら飲んでみてください。とてもおいしく飲めますよ!
またハイボールにする場合は若干濃いめに作り、バランスを崩さないように調整してみてください。
なるべく冷やさず香りが飛ばない温度帯で
角瓶を冷凍庫に入れてキンキンに冷やしてハイボールを作るという方も多いのではないでしょうか?とても美味しい飲み方の一つですが、アーストンのようなシングルモルトではなるべく冷やさずに飲むこととおすすめております。
こちらも上記の理由と同じで香りが飛んでしまうので、せっかく3000円も出したのに香りを全て飛ばしてしまうのは少々勿体無いなと感じます。
宅飲み適正度はどのくらい?
アーストンは比較的に安価に楽しめる銘柄のため宅飲み適正は高いです。難点はそこまでハイボールに向いていない点ぐらいでデイリーシングルモルト優秀。
ぜひ、お家でゆっくり楽しみたい時や食中のハイボールとしてもお楽しみいただける銘柄と言えるでしょう。
アーストンの種類について
ここではアーストンの種類について解説します。アイルサベイはアーストンの他にもアイルサベイ名義でボトルをリリースしています。
アーストン10年 シーカスク
アイルサベイ蒸留所の初のヘリテージモデル「シーカスク」になります。こちらは蒸留した後沿岸部の貯蔵後で保存することで海風の香りをつけている爽やかなスコッチです。
ピート感はほとんど感じず、程よいビターかんとスイーティーか感じがとてもたまらないシングルモルト。
価格間も程よく楽しめ美味しいスコッチです。
おすすめ度:
アーストン10年 ランドカスク
アイルサベイ蒸留所の初のヘリテージモデル「ランドカスク」になります。こちらはシーカスクとは違い内陸の貯蔵庫で保存しています。味わいがガラッと変わり、ピートの香りが前にくる銘柄です。
尖ったアルコールの印象もなく楽しめると思います。
おすすめ度:
アイルサベイ シングルモルト
アイルサベイの「アイルサベイ」です(語彙力…)。こちらはアイルサベイがリリースした初のシングルモルトになります。
科学的な根拠のもとピートと甘さのバランスを調整した革新的なシングルモルトです。
おすすめ度:
ローランドはノンピートという印象
世界中のウイスキーブームを受け現代の蒸留所ではノンピートのものからピートを強く炊いているもの、ワインやラム樽でカスクフィニッシュしているものなど様々なウイスキーがリリースされています。
ローランドといえば、ノンピートで突っ掛かりがなく華やかなスコッチという印象ですが最近ではその枠組みも取り除かれ「アーストン10年 ランドカスク」のようなピートを強く感じるものもリリースされています。
今後も現代的な蒸留所が増え様々なボトルがリリースされるようになると思うので要チェックです。
アーストンとおすすめ銘柄の比較
ここではアーストンの購入に悩んでいる方や別銘柄にチャレンジしてみたい方に他銘柄をピックアップしてみました。
俺はウイリアム・グラント&サンズ社が好きだ
シングルモルトといえばグレンフィディック。最近値上がり傾向で少々お高くなってしまった印象がありますが、アーストンと一緒に楽しみたい銘柄の一つです。
こちらはアーストン10年 シーカスクに比べてより洋梨チックが強い印象。
ランドカスクのような重厚なピート香りが好きな方
アイラモルトのような磯臭いピート香りが苦手だけどスモーキーなウイスキーを楽しみたいという方に定番の銘柄で、ハチミツのような甘さと程よいスモーキーさが最高です。
是非、アーストン10年 ランドカスクと一緒にトライしてみてください。
他のローランドモルトもチャレンジしてみたい方
サントリーが保有する蒸留所で、こちらもアーストンのシーカスクのようなフルーティーでクリアな印象のシングルモルトです。独特の製法で蒸留されており、こちらはこちらで魅力的。
是非、サントリーとウイリアム・グラント&サンズ社が好きな方におすすめの一本。
まとめ
まとめ今回はアイルサベイ蒸留所で製造されるアーストンについてまとめてみました。初のヘリテージモデルということで、継続的にリリースされることを願いつつ見守っていければと(どこ目線,,,)
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