角瓶は、日本でもっとも親しまれているウイスキーのひとつです。しかし、その一方で「まずい」と感じる人も少なくありません。この記事では、角瓶がまずいと感じる理由と、美味しく飲むためのヒントをご紹介します。さらに、角瓶の歴史、味の特徴、おすすめな飲み方なども解説します。
サントリーの角瓶とはどのようなお酒か
角瓶は1937年にサントリー創業者である鳥井信次郎氏によって開発された、日本初の国産ブレンデッドウィスキーです。当時、日本にはウイスキーという文化がなく、スコットランド産であるスコッチウイスキーが主流でした。鳥井氏は、日本に合うより飲みやすい日本産のウイスキーを作りたいと考え研究を重ね角瓶を作り出しました。
独特なデザイン
角瓶のデザインは、当時流行していたアールデコ様式を取り入れたものです。1920年代から1930年代にかけて欧米で流行した装飾様式で、幾何学的な模様や直線的なフォルムが特徴です。角瓶のデザインは、見た目だけでなく機能性も考慮されていて、瓶の形状は安定感のある四角形を採用することで、倒れにくく持ち運びやすい設計になっています。発売当時からほとんど変わっておらず、角瓶のデザインは非常に完成度が高いことを示しています。角瓶は味やデザインどちらも優れており、現在も国内だけでなく海外でも販売されロングセラー商品になりました。
味の特徴
角瓶は、甘味、コクの深さ、ドライさのバランスが良くて飲みやすいのが特徴です。バニラやキャラメルのような甘くほのかに苦味を感じる味わいとオーク樽由来の深みのあるコクにドライな風味が角瓶独特の味を生み出しています。
香りの特徴
柔らかな甘い香りに香ばしいスモーキーな香りが複雑で豊かな香りです。バニラの香りや焦げた甘いキャラメルの香りの中に深みのあるオーク樽の香りと香ばしい麦芽とトウモロコシのスモーキーな香りがします。
アルコール度数
アルコール度数は40度です。お酒としては割と高いアルコール度数ですがと一般的なウイスキーのアルコール度数くらいです。
価格
2023年7月ごろに大麦などの原材料価格や輸送費の上昇により、サントリーのウイスキーは全体的に値上げが起きました。それにより、1500円前後から1900円前後まで価格が跳ね上がりました。それでも価格は700mlで1900円前後と2000円以内と安価に買うことができます。
角瓶がまずいと感じる理由は?
角瓶は、日本の代表的なウイスキーとして長年愛され続けているブレンデッドウイスキーです。しかし、人によってはまずいと感じる場合もあります。
角瓶がまずいと感じる理由は、人それぞれですが、主に以下の3点があげられます。
アルコール度数が強すぎる
角瓶はウィスキーであるためアルコール度数は40度もあります。そのためアルコールに弱い人や普段はあまりウイスキーを飲まない人にとってはハードルが高く感じ、苦手意識を持つ人がいると考えられます。
独特の香り
角瓶はバニラやキャラメル甘い香り、大麦のスモーキーな香りが特徴的で、この独特の甘い香りが好ましくないと感じる人やアルコール度数が高いゆえに感じるアルコールの匂いが苦手だという人もいるようです。
好みに合わない
角瓶をストレートで飲む場合独特な香りや40度といった高いアルコールが鼻を通り抜けていくため、独特な香りが得意ではない人やアルコールが得意じゃない人にきびしく感じるためだと考えられます。さらに、フルーティな味わいに後味がすっきりとしている特徴で癖のないため、ウイスキーの複雑な味わいや深いコクのあるウイスキーが好みの人には角瓶はもの足りないと感じてしまうかもしれません。
うまいと感じる人の理由は?
アルコール度数が高いことや香りがまずいという意見もありますが、おいしいと感じる人たちはどのような点を好んでいるのでしょうか?
ほのかな甘みにクセのない飲みやすさ
スモーキーさ控えめな一方でほのかな甘みとコクが感じることができ、角瓶のまろやかさを際立たせどんどん飲めます。この飽きの来ない味を好む人も多くいます。
値段以上の満足感コストパフォーマンスの良さ
角瓶の魅力の一つは、その価格です。700mlボトルで2000円を下回る価格とお手頃な値段が魅力的な点の一つです。さらに2.7Lや4Lと大きいサイズもあり、大人数で飲む場合や自宅でゆっくり楽しみたい人にもおすすめできるお酒だからといった意見もあります。
角瓶を美味しく飲むためのヒント
角瓶は苦手と思う人もいますがそれでも好んで飲む人も多くいます。その人たちはどのような飲み方をしているのでしょうか?おすすめの飲み方をお教えしたいと思います。
ロックや水割りで飲む
40度とアルコールが強いためそれを薄めて飲むロックや水割りをおすすめします。アルコール臭が和らぎ、角瓶本来の甘味や香ばしさを感じることができるので匂いが苦手だと思った人にはおすすめの飲み方です。
ハイボールで飲む
個人的には癖のない味わいが特徴的である角瓶と最も合う飲み方がハイボールだと思います。アルコール臭や癖のある匂いが和らぎ味が薄まると思いきや逆に甘味や香ばしさが程よく感じることができ、食べ物をためながらどんどん飲むことができるおすすめの飲み方です。
レモンなどの柑橘類を加えて飲む
上のロックやハイボールなどにレモンやライムを入れることでよりすっきりとした味わいをあたえることができ飲みやすくなります。暑い日や食後にぴったりな爽快感が味わえると思います。
角瓶はコスパ最強?
角瓶は安価で手軽に手を出すことができるウイスキーの1つです。そこで、同じ値段ぐらいのほかの銘柄のお酒と飲み比べてみてはいかがでしょうか?今回は4つのお酒を紹介したいと思います。
上質な味わいのウイスキー
ブラックニッカスペシャル
角瓶同様に甘味やコク、ドライさのバランスが良くまろやかで飲みやすい味わいです。香りとしてはバニラ、キャラメル、ナッツ、ドライフルーツといった香りが複雑に絡み合って角瓶よりもスパイシーな香りが強めです。アルコール度数も43度と少し高いですがおすすめのウイスキーで値段は1500円前後と比較的安価で買うことができます。
ブラックニッカについて詳細の記事はこちら
淡麗でクセのないウイスキー
ホワイトオークシングルモルトあかし
麦芽由来の甘味にほのかにスモーキーフレーバーが特徴的で癖が少なく角瓶よりもあっさりとした味が特徴的です。バニラや柑橘類のさわやかな香りにスパイシーな風味が混ざり合った香りに仕上がっています。アルコール度数は46度で価格は3000円前後と角瓶より少々高いです。
詳細の記事はこちら
伝統的なスチーム蒸留方式のウイスキー
メーカーズマーク
伝統的なスチーム蒸留方式を採用し、コーンや麦といった穀物のバーボンらしい風味が特徴的でバニラやキャラメル、オークといった香りが強くスパイシーで甘味が強いウイスキーです。アルコール度数は43度ほどで価格は2000円前後で買うことができます
詳しい記事はこちら
世界中で愛されるスコッチウイスキー
バランタイン ファイネスト
世界中で愛されるスコッチウイスキーの一つです。リンゴやはちみつのような甘い香りにスパイスの芳醇な香りが特徴的なウイスキーです。アルコール度数は40度、価格は1500円前後で滑らかで豊かな味わいを楽しむことができます。
詳しい記事はこちら
角瓶のまとめ
角瓶は、ほのかな甘味があり癖がなく安価で多く飲むことができるウイスキーであり、多くの人に愛される日本を代表とするウイスキーの一つだと思います。まずいという意見もありますが、飲み方次第でおいしく楽しめるため、アルコール度数の高さや独特な匂いが苦手な人でもロックや水割り、ハイボールといった飲み方やレモンなどの柑橘類を少し加えて工夫してあげれば爽快感がでてよりおいしくいただけると思います。ぜひ、様々なお酒と飲み比べたり自分の好みに合う飲み方を探して試してみてはいかかでしょうか?
コメント