今回は笹の川酒造のOEM製品、963ウイスキーについてまとめてみました。チェリーや山桜を製造する安積蒸留所の原酒と世界中からセレクトした原酒を組み合わせた個性的なブレンデッドウイスキー。
個性的なジャパニーズウイスキーが好きな人にピッタリな銘柄です。
【結論】963ウイスキーはまずいとは思わない
結論としては、963ウイスキーはまずいとは思わないが、ブレンデッドの12年が買えるのでコスパを重視する人には微妙。
カタログスペックだけをみると安価なノンエイジでも3000円を超えてきます。デュワーズの12年が買えてしまうので、やや高めな印象です。
国産のウイスキーが好きで、個性のあるブレンデッドが飲みたい方におすすめと言えるでしょう。
963ウイスキーとはどんなウイスキー?
963ウイスキーは、福島県の笹の川酒造の安積蒸留所で作られるウイスキーです。販売は、福島県南酒販株式会社によって行われています。OEM製造と表記されることが多いです。
特徴としては福島県の番地である963を商標に使い、加水を抑えた原酒本来の味わいが魅力的な銘柄です。
世界中の原酒を取り入れており、5大ウイスキーやそれ以外の地域も取り入れたワールドブレンデッドウイスキーのカテゴリに位置します。
繊細なワールドブレンデッド
ウイスキーは色合いや味を安定させるためにカラメルで着色したり、冷却ろ過をすることで白く濁るオリを除去することが一般的です。
963ウイスキーは、ナチュラルカラーとノンチルフィルタードの原酒をブレンドしたものを使用しており、アルコール度数46〜50度と高く、加水率も相まってより樽出しの原酒のより近い味わいといえるでしょう。
個性的な四種類
963ウイスキーはNAではありますが、下記のような4種類が存在します。それぞれ方向性が違うため、別々の楽しみ方ができる点も大きな魅力です。
- バーボンと赤ワイン主体でブレンドしたメロウ
- スムース&ピーテッドのピートグローヴ
- 王道のシェリー&バーボンのアクシス
- 5種類の赤ワイン樽を使ったボンズ
アクシスとボンズはフラッグシップモデルに位置づけられており、アルコール度数が50度とより濃厚な味わいが感じられます。
笹の川酒造について
笹の川酒造の創業は1765年(明和2年)に創業された江戸時代から続く酒造です。日本酒の製造がメインですが、焼酎やリキュール、ウイスキーの製造も行っております。
山桜やチェリーウイスキーは酒屋やスーパー、コンビニなどでも見かけた方も多いのではないでしょうか?他にもイチローズモルトのOEM先としても有名です。
笹の川酒造は1946年にウイスキーの製造免許を取得してニッカに次ぐ地ウイスキーの製造拠点でしたが、長らくウイスキーの不況を経て自社蒸留の停止。
その後2010年代ウイスキーブームによって2016年に安積蒸留所が稼働したばかりの比較的新しい蒸留所です。
963ウイスキーのおすすめの飲み方
ストレートやハイボール、ロックなど様々な飲み方ができるウイスキーですが、アルコールのアタックをマイルドにしつつ、氷が溶けて飲み口が変わるロックがおすすめです。
軽快な仕上がりになっており、シーンを選ばずに使えるウイスキーと呼べるでしょう。
963ウイスキーのコスパは?
低価格ラインのメロウ ノーツとピート グローヴで3850円が希望小売価格になっております。コスパ的にはやや高めのラインと言えるでしょう。
安価なシングルモルトやブレンデッドモルトも視野に入っているので、4種類あるウイスキーの方向性によってセレクトしてみてください。
笹の川酒造のチェリーウイスキーや山桜を飲んでいる方は、違った側面が見られると思います。度数が10度以上離れているため飲み過ぎには注意が必要です。
963ウイスキーの種類
963ウイスキーは4種類のワールドブレンデッドを展開しています。福島の安積蒸留所の原酒が一部ブレンドされているようです。
963ワールドブレンデッドウイスキー メロウ ノーツ
バランスの取れた軽やかなワールドブレンデッドウイスキーです。バーボン樽と赤ワイン樽の原酒をブレンドして構成されています。
淡いゴールド色で、ハチミツやシトラス、レモンを思わせるような華やかな香りが特徴です。
おすすめ度:
963ワールドブレンデッドウイスキーピート グローヴ
スムースな飲み口とバーボンリフィル樽らしい、ハチミツやバニラを思わせるような香りが魅力的なボトルです。
少しアルコールの突っ掛かりのようなものがありますが、控えめはピート香りとフレッシュな味わいが魅力的。
おすすめ度:
963ワールドブレンデッドウイスキーアクシス
アクシスは、963のフラッグシップモデルになります。バーボン樽とシェリー樽を組み合わせたオーソドックスな組み合わせと年数を組み合わせることで、琥珀色でウッディな質感に仕上げています。
おすすめ度:
963ブレンデッド モルトウイスキーボンズ
963のブレンデッドモルトウイスキーです。100%モルトが使用されているものになります。繋がり(BONDS)を意味する名称がつけられており、5種類の赤ワイン樽の原酒をブレンドした商品です。
より華やかでモルトの奥深い味わいが楽しめます。
おすすめ度:
963ウイスキーとと比較したいブレンデッドウイスキー
同価格帯であれば、同じ東北の原酒を利用したニッカセッションがおすすめです。こちらもワールドブレンデッドということで宮城峡と余市蒸留所、ベン ネヴィスを軸に様々な蒸留所の原酒をブレンドしたボトルです。
穏やかではありますが、3種類のキーモルトの個性を活かした飲みやすい点が高評価ポイント。
まとめ
今回は笹の川酒造が手掛けるブレンデッドウイスキーの963について解説しました。とても個性的なブレンデッドウイスキーになっております。
おすすめはピート グローヴです。ピート感とバーボン樽由来の香りがとてもマッチしていい意味で日本らしくないブレンデッドウイスキーだなと感じました。
当サイトではウイスキーに関する記事をアップロードしています。ウイスキー選びのご参考になれば幸いです。
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