クラガンモアはスペイ川中域にあるクラガンモア蒸留所で作られる。シングルモルトウイスキーです。スペイサイドを代表される銘柄の一つで、花と動物シリーズで有名なUD社が提唱したクラシックモルトシリーズの中の1本でもあります。
現在のシングルモルト人気の先駆け的なウイスキーなので是非一度チャレンジしてみてください。
クラガンモアの特徴
クラガンモアはスペイサイドを代表するウイスキーと言われています。
その理由はUD(現ディアジオ)社が誇る「クラシックモルトシリーズ」に選ばれたのがきっかけです。
1988年にリリースされたシングルモルトシリーズは、生産地区を代表するクラガンモア、ダルウィニー、オーバン、グレンキンチー、タリスカー、ラガヴーリンの6つの蒸留所から製造されています。
各蒸留所シングルモルトに力を入れてきませんでしたが、これがきっかけでイギリスだけではなく世界中で話題となりシングルモルトブームを引き起こします。
現在でもこの6本は変わっておらず、各地代表する6本が形成されました。
特徴はモルトと複雑な香り
クラガンモアはモルトと複雑な香りが特徴です。比較的に軽いウイスキーであるので、飲み疲れせずに飲める銘柄と言えるでしょう。
ノンピートである程度軽さがあるため、初心者にも飲みやすい銘柄です。
初心者にお勧めの一本は12年
クラガンモアといえば12年です。1900年台後半のシングルモルトブーム火付け役の6本です。
この価格帯で複雑な香りを楽しめるのは非常に魅力的です。
発売から33年たちますがボトルデザインや中身が変わらず現在でも販売されています。
クラガンモアの種類
ここではクラガンモアの種類についてご紹介します。
クラガンモア12年
前記した通り、クラガンモアといえば12年です。青りんごのようなフルーティーさと蜂蜜、モルトの重みとバーボン樽由来の香ばしさ。
しかもこの価格帯で色々なニュアンスの感じられるウイスキーは少ないと思います。
スペイサイド代表するウイスキーと言われるだけある。
クラガンモア ディスティラーズエディションダブルマチュア―ド
ルビー・ポート・ワイン樽で後熟成を行っています。レギュラーのクラガンモアより華やかな一本です。
クラガンモア25年スペシャルリリース
25年熟成のクラガンモアです。世界で3374本しかない希少ボトルです。長熟成のオフィシャルの記念ボトルの中では比較的に安い価格で取引されています。
クラッシックモルトシリーズが好きな方におすすめのボトルです。
クラガンモア30年
貴重なクラガンモア30年。こちらはオフィシャルではなくボトラーズからのリリースになります。ボトラーズとは蒸留所から樽を買い自分たちのラベルでリリースする業者のことを指します。
クラガンモアが好きな方は、入手が難しいボトルのため早めに押さえておいた方が良いでしょう。
クラガンモア蒸留所とは
クラガンモアはスコットランド・バンフシャー、バリンダロッホに位置する蒸留所です。
ゲール語で「突き出した大岩」という意味だそうで、歴史は古く1869年に創業されました。
生産される原料の大半はブレンデッドウイスキーの製造に回されます。オールドパー・ホワイトホース、クレイモア、アンティクァリーといった有名どころがあげられます。
そのためシングルモルトでの流通はあまりなく日本では12年が安定的に購入できます。
クラガンモア蒸留所の歴史
1869年:にジョン・スミス氏によって設立されました。
ジョン氏はグレンリベット、マッカラン、ダルユーインなどの蒸留所の運営に携わっておりいたそうです。
1893年:ジョンの死後、ゴードンに経営が引き継がれます。
1927年:ホワイト・ホース・ディスティラーズに買収
1964年:ポットスチルを4基に増設して現在の生産体制になります。
1965年:マクソーン・グラントが所有していた株式をDCLグループに売却し傘下になります。
クラガンモアのポットスチル
ウイスキーの製造で使われるポットスチルは首が湾曲していて細くスワンネックのものが一般的です。
クラガンモアのポットスチルの場合首が折れているのが特徴です。
上部を平坦にすることにより不純物が下に溜まり再び溜釜に戻ります。
それが再度蒸留されより純度の高いスピリッツが出来上がります。
樽は主にバーボン樽とシェリー樽、ポート樽を使用。
現在の生産量は300万リットル程度とのこと。
終わりに
クラガンモアは大半がブレンデッドの原料になっているためシングルモルトがあまり出回りません。
日本で安定して手に入るのは12年ぐらいです。近年ウイスキーブームで値上り傾向にあるので、抑えておきたいボトルの一本です。
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