ブレンデッドウイスキーのデュワーズのキーモルトとして名高いアバフェルディ。
蜂蜜を思わせるような甘味が特徴です。
アバフェルディの味わいや種類・コスパなどまとめてまとめました。
アバフェルディの特徴
アバフェルディは、「ジョン・デュワー・アンド・サンズ社」がブレンデッドウイスキーのデュワーズの原酒として設立されました。
アバフェルディはゲール語で「水神のプール」を意味します。
水源は蒸留所から一マイルほど離れたPitilie Burn(テイ川に流れる源流)の地下水を使用しています。ミネラルに富んだ水質です。
アバフェルディは蜂蜜のような甘さ
香りは蜂蜜、バニラ香り、スパイシーさが特徴です。
下さわりもスムースでマイルドで、ゆっくりとした甘みが感じられます。
ノンピートで仕上げられるためシングルモルトウイスキー初心者にも飲みやすい一本です。
蜂蜜のような甘さを醸し出す要因は発酵工程の長さにあると言われており、大体72~88時間ほどかけ8%程度のアルコール度数仕上げます。
サントリーだと60時間程度、アルコール度数は7%なので10時間ほど多いです。
デュワーズの心臓
アバフェルディの原酒の大半はデュワーズに使われていてデュワーズの心臓と表現されます。
デュワーズのコンペティションの受賞歴は1,000も超え、ダブルダブルが近年では好評です。
ちなみにダブルダブルを手掛けたステファニー・マクラウドさんは、マスターブレンダー・オブ・ザ・イヤーを2年連続という偉業を達成しています。
女性らしい華やかなブレンドを得意としていて様々な樽を使い繊細な香りや味わいを作りだします。
おすすめの一本はアバフェルディの12年
スコッチウイスキーも値上りしている中、3000円台で展開しています。
IWCS、WSCSでも金賞を複数回獲得しており、国際的な評価も高いウイスキーです。
アバフェルディ12年を使ったカクテルもあります。
The Golden Dram の作り方
アバフェルディは蜂蜜の印象が強く、蜂蜜を使ったカクテルの飲み方が公式でおすすめされています。
アバフェルディがリリースしている蜂蜜もあるのですが、日本では手に入らないので普通の蜂蜜でも代用。
原文では数滴の箇所を2 dashesと表記しています。
アバフェルディの種類
ここではアバフェルディの種類をご紹介します。
アバフェルディ12年
ノーズ オレンジトフィーやナッツ
味わい 芳醇な蜂蜜のようなまろやかさとフルーティーな味わい
フィニッシュ スパイシーでスモーキーなニュアンス
創業者ジョン・デュワーの故郷アバフェルディでつくられるシングルモルトウイスキー。1898年にジョン・デュワーの息子たちによって設立されたアバフェルディ蒸溜所では、現在も木製ウォッシュバックで長時間発酵させるなど伝統的製法が守られ、それによるハチミツのような甘い香りが生まれます。
https://www.bacardijapan.jp/products/items/aberfeldy-12years-old/
ウォッシュバック(Wash back)というのはもろみを発酵させる容器という意味です。
アバフェルディではシベリアカラマツを使ったウォッシュバックを使用しているようです。
おすすめ度:
アバフェルディ16年
アバフェルディの16年です。熟成の樽にはバーボン樽が使用されており、濃厚なバニラ香やハチミツ香が感じられます。
また口当たりは12年に比べてスムースでナッティな味わいです。
アバフェルディの華やかな味わいを感じつつ熟成感を楽しめる一本です。
16年の中ではスタンダードな価格間に位置していて手に届きやすいという点もグッド
おすすめ度:
アバフェルディ21年
アバフェルディの21年熟成になります。
熟成にはファーストフィルのバーボン樽とホッグスヘッドリフィル樽、シェリー樽が使われています。
香り:蜂蜜や砂糖を思わせるような甘さ、バニラ、ハーブ感
味わい:蜂蜜、シトラス、ナッツ、柑橘系を思わせるようなニュアンス
フィニッシュ:蜂蜜、ナッツ、オイリーで樽由来のスパイシーさ
おすすめ度:
アバフェルディ ゴードン&マクファイル コニサーズチョイス
コニサーズチョイスとは、大手ボトラーズであるゴードン&マクファイルを代表するシリーズです。アバフェルディの1996になります。
アバフェルディが好きなマニアの方向け。ダブルダブルが2本買えてしまうため、あまりおすすめできませんが好きな方は是非。
おすすめ度:
デュワーズの種類
アバフェルディはあくまでブレンド用なので多くの原種はデュワーズのキーモルトとして使用されています。
非常に安価なのでまとめ買いにもおすすめの銘柄。
いきなりシングルモルトを飼うのにはという方はまずはデュワーズから入るのも一つの手です。
デュワーズ ホワイトラベル
圧倒的なコスパの良さ。スモーキーさとアバフェルディを思わせるバニラ香りが魅力の一本です。
日本のウイスキーファンからハイボール要員として絶大な支持を受けています。この価格でこのクオリティが出せるウイスキーは少ないです。
デュワーズカリビアンスムース 8年
今ではラムフィニッシュのスコッチウイスキーも増えましたが、その先駆けとなったのがデュワーズカリビアンスムースです。
デュワーズはバカルディグループが所有しているためラムフィニッシュに取り組みやすかったのでしょう。
ラム由来のブラウンシュガーの様な香りが特徴的。
デュワーズ 12年
デュワーズらしいスムースでクリーミーでバニラ香りとピートのバランスの心地よさ。
12年熟成ということもあってホワイトラベルに比べアルコールの刺激が取れています、
デュワーズ15年
このあたりから品評会でも高評価を受ける銘柄になってきます。あの有名なブレンダーのステファニーマクラウドさんが手がけた一本です。
はちみととバニラ、干し葡萄の様なメロウを存分に楽しめます。
デュワーズ18年
このあたりに来ると間違いなく美味い。18000円台で18年もののスコッチが楽しめます。
アバフェルディはまずいのか
サジェストにアバフェルディはまずいというワードが出てきますが、基本的に値段以下のクオリティのスコッチは存在しません。どこの蒸留所も大手のモルト業者から仕入れ、大規模な樽業者から樽を買い付け、自社倉庫や委託倉庫に保存しているので一定の水準以下になるケースなどないと言えます。
基本的に味の好みの違いはありますが、似たような価格帯のスコッチに差は大きく出にくいです。
アバフェルディもスタンダードボトルが飛び抜けて安いわけではないので、価格相応の味わいと言えるでしょう。
こうした批判が出てくるのはおそらくスコッチの味わいに慣れていないことが原因です。ジャパニーズウイスキーは角瓶を代表されるようにピート香りが少ないものが多くスコッチの煙たさが苦手という方は一定数います。
角ハイ感覚でアバフェルディを飲めば誰だって違和感があると思います。
アバフェルディ自体はそこまでクセがない
正直、アバフェルディよりクセの強いスコッチは山ほど存在します。どちらかというと初心者向けのライトなウイスキーであるアバフェルディ。
同価格帯のスコッチと比べても特別酸味が強かったり、香りが弱かったりするわけではありません。
むしろバーボン樽のニュアンスが好きな方にはおすすめのスコッチです。同価格帯もう少し安く日本人にあったニュアンスのウイスキーが欲しいという方はニッカセッションがおすすめです。
終売のアバフェルディを楽しむには
原酒不足によって終売になってしまったアバフェルディですが、自社ブレンデッドウイスキーのデュワーズに原酒に回っている状況です。味と価格のバランスの良いデュワーズ12年がおすすめです。
まとめ
今回はデュワーズの小ネタも挟んでみました。アバフェルディは比較的どこでも手に入るので一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
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