アードモアはスコッドランドの東ハイランドとスペイサイドの境界線にあるアードモア蒸留所作られるシングルモルトウイスキーです。
ピーテッド麦芽を使用した心地の良いスモーキーさとモルトの甘味が特徴的です。
価格もリーズナブルで、2000円台後半から購入することができるのも利点。
またティーチャーズのキーモルトとしても有名です。
アードモアの歴史と味わい
ジムビームをサントリーが買収したため現在ではサントリーの傘下の蒸留所です。
日本だと酒蔵が外資になることはほぼないですが、向こうでは結構起こります。
製造量が500万ℓ超えで今まで紹介した蒸留所の中では一番大きいです。
ハイランドの豊かな自然と大麦
アードモア蒸留所は、アバティーンシャーのボギー川の東側、ケネスモント近郊にあります。
丘陵地が広がり心地よい風が蒸留所に吹き込み、この地域で生産される大麦やピート、清らかな水、ウイスキーにづくりに最高の環境が揃います。
アードモアのボトルに描かれた鷲は、かつて蒸留所の周りを見守るように飛んでいたイヌワシがモチーフです。
ヨード香のしないスモーキーフレーバー
煙たいウイスキーと言えばアイラモルトのウイスキーが非常に多いですが、同じスモーキーウイスキーでも泥炭(ピート)の産地や元になった植物によって大きく香りが変化します。
ピートとは、ヒースというスコッドランド北部の原野に多い野草や水生植物が、長い年月をかけて炭化したものです。
気温の低い湿地に多く、石炭と泥の中間のような化石燃料です。日本では北海道や北日本で泥炭が部分布しています。
アイラモルトの多くは、海岸部のピートを使っているため海藻由来の磯の香りが出てきます。
このような香りをヨード香と言います。
アードモアが使うピートはアバディーン州で採れるピートを使っており、海藻を含まないのでクリアなスモーキーさが特徴的です。
木材を焼いたような香りなのでチャレンジしてみたい方にもおすすめです。
サントリーは世界中にスモーキーフレーバーの蒸留所を数多く保有しています。
おすすめの飲み方
アードモアレガシーは、ハイボールがおすすめです。ピート香りとバニラ香りを感じながら、爽やかに楽しみたいときにピッタリ。
暑い夏に、グラスに炭酸を注ぎ飲むハイボールは絶品と言えるでしょう。価格も比較的に安価な銘柄なためいろんな飲み方にチャレンジできる点も良い点です。
アードモアの種類
ここではアードモアの種類をご紹介
アードモア レガシー
2016年にリリースされたボトルです。
フェノール値は12~14ppm軽めのスモーキーさ、アメリカンオークのバーボン樽のバニラ香りをご堪能下さい。
香り:バニラ、モルティ、ヘザーハニー、ピート香り
味わい:オイリー、スパイス
フィニッシュ:シルキー
アードモア ポートカスクフィニッシュ
12年のバーボン樽熟成の原酒をポートワイン樽で後熟した一本です。
ポートワインというのはポルトガルで作られる酒精強化ワインの一種です。
大航海時代、腐らないようにブランデーを添加したワインを持ち運ぶようになったのが始まりと言われています。
ピート香とワイン樽のフルーティーさが特徴。
香り:リンゴ、プルーン、バニラ、蜂蜜、ピート香
味:レーズンサンド、蜂蜜、スパイス
フィニッシュ:軽やかなくだもの
アードモア トリプルウッドピーテッド
バーボン樽と葡萄の種類の違うシェリー樽を組み合わせた一本です。
香り:リンゴ、プルーン、バニラ、蜂蜜、ピート香
味:レーズンサンド、蜂蜜、スパイシー、リンゴ、洋ナシ
フィニッシュ:プルーン、スパイシー
アードモアトラディショナルピーテッド
こちらは海外限定のアードモア。ラフロイグと同様にホグスヘッドのバーボン樽で熟成したのち、小さい樽に移し替え6ヶ月後熟しております。
アードモアレガシーに比べよりスモーキーです。味わい的にはバーボン樽のニュアンスがより前に出てきます。
熟成後別の樽に移し変えて熟成する工程です。
あまり後熟期間が長すぎると樽の影響を受けすぎるので、大体期間は6~12ヶ月程度のものが多いです。
アードモアのレビュー紹介
ここではアードモアのレビューをご紹介。美味しそうですね!自分も飲みたくなってきてしまいました(笑)
アードモアと一緒に飲みたい一本
クライゲラヒ13年
スペイサイドの強烈な個性のあるウイスキーも飲んでみるといいもしれません。
まとめ
今回はアードモアについてまとめてみました。手頃な価格帯でピート香が楽しめるのは良いですね!
円高や原酒不足の影響を受けどんどん価格が上がっているため、価格の安い2000円台のシングルモルトは本当に貴重です。
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