「エドラダワー (Edradour)」は、スコットランドのハイランド地方にある小さな蒸留所です。伝統的な製法でスコッチウイスキーを生産しており、蒸留所自体は1825年に創業されました。エドラダワーのウイスキーは、ノンピートのモルトを使用しており、スコッチ独特のスモーキーな味わいがなく、青リンゴや洋梨を彷彿とさせるような爽やかな香りが特徴的です。
エドラダワー蒸留所とは?美しい自然と匠の技術が生み出すスコッチ
エドラダワー蒸留所は、1825年に創業され、南ハイランド地方でも最も古い蒸留所の一つとされています。同蒸留所は、伝統的な製法を守りつつ、蒸留所の改築を経て現在では近代的な設備や技術を導入しています。
大量生産には向かない、小規模な蒸留所であるため、生産されるウイスキーは限られた数量となっています。
主にブレンデッドの原酒としてリリースされることが多いためシングルモルトのエドラダワーとして流通している量はそこまで多くありません。
エドラダワーの香りと味わいは?
一般的にフルーティで軽快、若いものは青リンゴや洋梨、シトラスなどを彷彿とさせるようなフレッシュな香りや風味があり、熟成したものはシナモンやトフィー、ダークフルーツの風味が深くなります。また、ノンチルフィルタードで瓶詰めされることが多く、色合いはやや淡い印象があります。
エドラダワーは、比較的入手しやすい価格帯のシングルモルトスコッチウイスキーの中でも、高品質で評価されており、ウイスキー愛好家にも人気があります。
ノンチルフィルタードとは、通常ウイスキーは製造する段階で澱のようなものが発生しクレームにつながるため冷却濾過をすることによって除去をする工程があります。
その段階で、旨味も逃げていると考える蒸留所が一定数おり、冷却濾過をしたものと区別するためにノンチルフィルタードとラベルに表記する銘柄が存在します。
エドラダワーの種類について
ここではエドラダワーの種類について解説します。
エドラダワー 8年
香りは、バーボン由来のバニラや蜂蜜などの甘い香りが強く、リンゴや洋梨などのフレッシュなフルーツのニュアンスを感じます。
味わいは、まず口に入れると、やわらかく滑らかな口当たりがあり、バニラやカラメルのような甘さが感じられ、リンゴや洋梨のようなフルーティーさが口の中に広がります。後味には、軽いスパイシーさがあり、ウッディーなニュアンスも感じられます。
フィニッシュは、比較的短いフィニッシュで、オーク樽由来のスパイシーさやりんごや洋梨のような風味が残ります。
エドラダワー10年
香り:バニラ、蜂蜜、蜜柑やオレンジ、シトラスを彷彿とさせるような柑橘系の香りが強く、軽くスモーキーな感じもされます。
味わい:バーボン樽由来のバニラ、キャラメル、蜂蜜のような甘い味わいが感じられ、口当たりがよくクリーミーな味わいです。青リンゴや洋梨を彷彿とさせるような風味と、アプリコットのようなニュアンスも感じられます。
フィニッシュには、ほんのりのナツメグやクローブのようなスパイシーさを感じ、ウッディさが強い印象です。
エドラダワー12年カレドニア
香りは、干したマンゴーやりんご、レーズンのようなドライフルーツの香りが強く、プラム、桃のようなフレッシュな香りが感じられます。また、バーボン樽由来のキャラメリゼしたようなバニラの甘い香りもあり、軽いスモーキーさも感じられます。
樽由来のウッディな感じとドライフルーツのニュアンスやフレッシュな香りが特徴的でバランスの良いウイスキーです。
エドラダワー16年
よりドライフルーツのニュアンスが強くなりレーズンや干したマンゴーやアップルやベリー系の香りを強く感じ、甘いはちみつをかけたトーストのような甘さも印象的です。また樽由来のウッディさも出てきており、シナモンやクローブ、ごげた胡椒のような香りも感じます。
エドラダワー17年
とてもフルーティーなウイスキーで、クランベリーやラズベリー、ストロベリーなどのようなニュアンスが特徴的です。
樽由来のスパイシーな香りを味わい方向けの銘柄です。
エドラダワー21年
レーズンや干したベリー系の香りとチョコレートやカカオ豆を彷彿とさせるようなシェリー樽のニュアンスを感じる銘柄です。フィニッシュなので、そこまで渋みも出ず年数に対してかなり飲みやすいウイスキーです。
エドラダワーのおすすめの飲み方
エドラダワーは、様々なボトラーズがリリースされており楽しみ方は様々ありますが、ストレートやトワイスアップなどで楽しむとよりバランスがよくドライフルーツのような風味を楽しむことができるためおすすめです。
できれば常温でナッツやチョコレートと一緒にゆっくり楽しみたい銘柄の一つです。
年数の若いものに関してはソーダ割り(ハイボール)などもおすすめです。
エドラダワーと他銘柄の比較
エドラダワーよりもっとシェリー感が強く、ノンピートでロイヤリティのある銘柄を探している方は、同じハイランド地方に位置するダルモアがおすすめです。こちらは熟成まではバーボン樽で行いますが、後熟成工程で希少性が高いシェリー樽を使うためより上品な味わいを堪能することができます。
まとめ
今回はエドラダワーについてまとめてみました。ハイランド地方でも最古の一つに数えられる蒸留所です。シェリー樽とバーボン樽をうまく組み合わせることによってスタンダードな味わいを楽しむことができます。
当サイトでは、バーボンからスコッチウイスキー、アイリッシュなど世界中のウイスキーについて紹介していますので他記事もご覧くださいませ。
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