トマーティンは、スコッドランドのハイランドで製造されます。フルーティーで複数の樽を使い分けるスパイシーさが売りのシングルモルト。
宝酒造が日本で初めて所有したスコッドランドの蒸留所でもあり、世界でもトップクラスの売り上げを誇るシングルモルトです。そのため日本では比較的に手に入りやすく、酒屋以外にもコンビニやドラッグストアなどでも販売されていることがあります。
セブン系列で販売されていることの多いレジェンダリースコットなどもトマーティンがキーモルトに使われています。
コンペティションでも評価が高い銘柄ですので、是非トライしてみてくださいね!
トマーティン蒸留所の歴史
トマーティンは、1897年に地元の実業家ジョン・マクドーガルによって設立された蒸留所で、蒸留所名の由来は設立した村の名前から取っており、ゲール語で「ネズの木の茂みの丘」を意味する言葉です。
1906年と1986年に2度閉鎖しておりますが、1度目はワイナリーに2度目は宝酒造がオーナーとなり現在まで継続しています。
トマーティン蒸留所を宝酒造と大倉商事が買収した後、ニッカがベンネヴェス蒸留所、サントリーがボウモアを買収するなど、日本蒸留所買収の先駆けです。
宝酒造自体は国内に蒸留所を有していません(前はあった)が、こうして海外にウイスキーの製造拠点を設けているわけです。
2005年に立ち上げた新ブランド
トマーティン蒸留所のシングルモルトは、トマーティンの他にク・ボカン という別ブランドを立ち上げています。元々のライトピートにラムやポートコニャックなど珍しい樽でカスクフィニッシュをさせる点が特徴的です。
名前の由来はハイランド地方、インバネスの逸話の魔剣から取られております。
トマーティンの魅力
トマーティンの魅力は、オルト・ナ・フリス・バーンの天然の軟水がスコットランド産の柔らかい大麦に玉ねぎ型の長いポットスチルが生み出すスムースな味わいが魅力的です。
ノンピートでライトかつ丁寧なクリーミーさがあります。雑味が少ないためカスクフィニッシュなどと相性が良い酒質の銘柄と言えるでしょう。
コンペティションでも高い評価を受けており、今年のSFWSC ベストシングルモルトスコッチにトマーティンの36年が選まれています。
おすすめの飲み方と売れる理由
トマーティンはハイボールやトワイスアップ、ストレートなど様々な飲み方ができるシングルモルトウイスキーです。
ライトな味わいなためいろんな飲み方でチャレンジすることができます。若いトマーティンレガシーや12年はフレッシュな味わいを楽しめるハイボールやロックがとても美味しい銘柄です。
12年以降はドライでシェリー樽系の銘柄ですが、比較的に落ち着いておりハイボールにも向いております。価格も比較的に安価なため食中にもおすすめです。
セブングループが積極的なPR
近年、トマーティンは日本でのマーケティング活動を積極的に展開しています。テレビCMや雑誌広告などを展開し、ブランド認知度を高めています。
特にトマーティンをキーモルトにしたレジェンダリースコットは、セブンイレブン各店舗やヨークグループでも入手することが可能です。その一環としてシングルモルトのトマーティンレガシーや12年が同じ陳列棚に置かれていることが多いです。また、価格も手に入りやすい価格帯であるという点も大きい理由でしょう。
トマーティンの種類
ここではトマーティンの種類について解説します。
トマーティンレガシー
新樽のオーク樽とバーボン樽を組み合わせたモデル。トマーティンの歴史的なレシピを参考に構築された銘柄です。バーボン樽の香りと新しい樽由来の樽香りもしっかり感じられます。
価格帯も安価でシングルモルト入門的な扱いです。
おすすめ度:
トマーティン12年
シェリー樽のニュアンスを感じるシングルモルトウイスキー、熟成後シェリー樽でカスクフィニッシュをしている銘柄です。バーボン樽とシェリー樽のバランスがよく樽香りがスパイシーなため是非、一度試してみてください。
おすすめ度:
トマーティン14年
トマーティンのトニーポートカスクフニッシュをした14年のモデルです。こちらの方がよりレーズン感や焼いたリンゴのようなニュアンスを感じられる銘柄になります。
シェリー樽感が好きな方におすすめのボトル。
おすすめ度:
トマーティン18年
伝統的なオーク樽とファーストフィルのオロロソシェリー樽で熟成されたものを使用しています。
どっぷりしたシェリー香りが感じられ、ややドライな仕上がりなためシェリーが好きな人のためにおすすめ。
おすすめ度:
トマーティンカスクストレングス
ファーストフィルのバーボン樽とオロロソシェリー樽を組み合わせたカスクストレングルです。シンプルな組み合わせなためスコッチらしいスコッチに仕上がっております。
おすすめ度:
トマーティン21年
ファーストフィルのバーボン樽のみを使用したモデルです。熟成期間が長いものは木材由来の香りを強く感じることが多いですが、比較的に抑え気味でバーボン樽の魅力を感じることができます。
おすすめ度:
トマーティン36年
こちらもオロロソシェリーとバーボン樽で熟成された銘柄です。こちらは最高評価を受けているモデルの一つ。価格帯も非常に高価ですが、バーなどで見かけた際にトライしてみてください。
おすすめ度:
トマーティン 2009 カリビアン ラム バレル
トマーティンをサトウキビを原料にしたラムというお酒を熟成させるために使った樽をカスクフィニッシュに使ったモデルです。
砂糖菓子のような甘い香りが特徴的。
おすすめ度:
トマーティン 2006 アモンティリャード シェリーフィニッシュ
こちらも限定モデルになります。オロロソより軽いアモンティリャードのシェリー樽でカスクフィニッシュさせております。
数量が5000本とかそこらなのでそのうちなくなるでしょう。
おすすめ度:
トマーティン12年の定価は?
トマーティン12年はおおよそ、4000円台で購入することができます。比較的に安価な価格帯のシングルモルトと言えるでしょう。
最近では値上がり傾向で1本12年で5000円はザラなのでお買い得感がありますね!ネット以外でも入手することができるため安いところを色々と探してみるのも良いかもしれません。
トマーティンの比較
ここではトマーティンに比較的に近い銘柄をセレクトしてみました。
ハイランドといえばこの銘柄
ハイランドといえば鹿のエンブレムでお馴染みのダルモアがおすすめです。トマーティンに比べ少々お値段が張ってしまいますが、こちらもシェリー樽が美味しい銘柄。
よりシェリー感を楽しみたい方
こちらもシェリー樽100%の銘柄。最近あまり見かけない銘柄ですが、とても美味しいので是非おすすめ。トマーティンに比べてシェリー感が強すぎるので苦手な人は苦手かもしれません。
まとめ
今回はトマーティンについてまとめてみました。宝酒造がオーナーということも日本で比較的に手に入りやすい銘柄でもあります。
ピート香りがなく飲みやすい銘柄なので初心者にもおすすめです。是非一度トライしてみてください。
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